宿曜占星術
宿曜占星術の考え方
占いの中でも、特に数多いのが星を使用した占星術です。
占星術というのは、太陽系内にある太陽や月・小惑星・惑星などの天体の動きや位置などを、人間のあり方と結びつけて占う占いのことです。
占星術が発祥したのはバビロニアと言われていて、その後この知識がギリシアやインド、ヨーロッパ、エジプト、アラブ、中国などに伝承したと言われています。
占星術の中でも、宿曜占星術というのはインド占星術をベースにした日本の占星術のことです。
もともとは弘法大師(空海)が大陸からもたらした宿曜経(「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」)を研究して作られたのが、宿曜占星術と言われています。
宿曜占星術を生業とする人は「宿曜師」と呼ばれ、宿曜占星術自体は「宿曜道(すくようどう)」とも呼ばれました。
別名「密教占星術」などとも呼ばれており、弘法大師の他に円仁や円珍が概念を中国から日本にもたらし、957年(天徳元年)には日延が呉越から「符天暦」を持ち帰ったため、研究が盛んになったという歴史を持っています。
宿曜占星術の特徴
ギリシャ由来の西洋占星術と、インド古来である月占星術が習合して独自に発展したのが宿曜占星術です。
道教由来の天体神信仰や陰陽五行説等が習合した雑多な占星術で、月の運行を基にしているのが特徴です。
月の満ち欠けから運命のリズムを判断し、「性格」や「運勢」「相性」「日々の吉凶」を占うのです。
星座占いとの大きな違いは、1ヶ月単位でそれぞれの性格をとらえるのではなく、日替わりで個々人の性格を決定することにあります。
ですから、同じ4月生まれであったとしても宿曜占星術では日毎に個々人の性格は異なります。
宿曜占星術の占いの方法
宿曜占星術の具体的な占い方法は多岐にわたりますが、一般的な手法の一例としては、まず最初に自分の宿曜を知ることが大切です。
最初に、生まれた日にちに基づいて自分の宿曜(曜日に対応する星)を特定します。
次に、宿曜の意味を理解しましょう。
各宿曜には異なる意味や特性があり、例えば火曜日は「火星」に関連していて、力強く、しかも積極的なエネルギーを表すと考えられています。
宿曜占星術には27の宿と12の宮がありますので、両者の関係をしっかりと把握しておくことも大切です。
宿曜占星術における12宮というのは、西洋占星術の12星座とはかなり異なる部分がありますので、宿曜占星術についてしっかりと勉強したい人は、この辺りをきちんと押さえておく必要があるでしょう。
人と人の相性には、「命」の他に「業・胎 」「栄・親 」「友・衰 」「危・成 」「安・壊 」があります。
歴史も長く、簡単に習得するのは難しい占いですので、地道に理解をしていきましょう。